こんにちは。ラケットトラベルです。
テニスやゴルフ、あるいは毎日の家事やデスクワークで、肘の外側がズキズキと痛む「テニス肘(上腕骨外側上顆炎)」に悩まされていませんか?
私も以前、バックハンドの打ちすぎで肘を痛めた経験があるのですが、あの痛みは本当に厄介ですよね。雑巾を絞るのも、ドアノブを回すのも辛くて、日常生活に支障が出ることもしばしばです。
そんな時、ふと立ち寄ったダイソーやセリアなどの100円ショップで「肘サポーター」を見かけて、「おっ、これで治るなら安いものだ!」と手に取ったことはないでしょうか。あるいは、「数千円もするメーカー品を買う前に、とりあえず100均で試してみようかな」と考える方も多いはずです。
しかし、そこで湧いてくるのが「たった100円で本当に効果があるの?」「安物買いの銭失いにならない?」という不安ですよね。
実は、100均のサポーターには「できること」と「できないこと」が明確にあり、使い方を間違えると逆に痛みを長引かせてしまう可能性すらあるんです。
今回は、テニス肘に悩むあなたが無駄な出費をせず、最短で快適な生活を取り戻せるよう、100均サポーターの実力を徹底的に検証しました。
さらに、100均で手に入る「あるアイテム」を使って、プロ並みのケアを実現する裏技もご紹介します。
この記事を読むことで理解できること
- 100均の肘サポーターに期待できる「本当の効果」と、医学的な視点から見た「限界」
- バンテリンやザムストなどの高機能メーカー品と100均製品の決定的な構造差
- 100均のテーピングを使って、テニス肘の痛みを劇的に和らげる具体的な「貼り方」の手順
- 結束バンドやリストバンドを使った代用アイデアの危険性と、安全に活用するための工夫
テニス肘サポーターは100均で効果があるか徹底検証
まずは、ダイソーやセリアの店頭に並んでいる「肘サポーター」が、テニス肘特有の痛みにどれくらい通用するのかを深掘りしていきましょう。
「100円だからダメ」と決めつけるのは早計ですが、「100円で万能」と思うのも危険です。私の実体験と、製品の構造的な特徴をもとに、その実力をシビアに分析します。
ダイソーやセリアの肘サポーターは効かないのか?
結論から申し上げますと、「保温や軽い保護には役立つが、テニス肘の痛みを根本的に止める機能は極めて弱い」というのが偽らざる本音です。
なぜそう言い切れるのか、理由はサポーターの構造にあります。

ダイソーやセリアで販売されている一般的な肘サポーターは、基本的に「筒状のニット素材」で作られています。腕を通すだけで装着できるので手軽ですし、締め付け感もそれなりにあります。しかし、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)の痛みを緩和するために最も重要な機能が欠落しているのです。
テニス肘の治療において、サポーターに求められる最大の役割は「カウンターフォース(対抗力)」と呼ばれる機能です。
これは、筋肉の太い部分を強く圧迫することで、筋肉の収縮開始点を仮想的にずらし、炎症が起きている肘の腱付着部にかかる負担を減らすというメカニズムです。(出典:日本整形外科学会『テニス肘(上腕骨外側上顆炎)』)
ここが決定的な弱点
100均の筒状サポーターは、腕全体を均一に圧迫するだけで、痛みの原因となっている筋肉をピンポイントで押さえ込む「パッド」や、締め付けを調整する「ベルト」が付いていません。
そのため、装着しても筋肉の動きに伴う腱への引っ張り力を遮断できず、「着けているのに痛い」という状況になりがちなのです。


ただし、全くの無意味というわけではありません。
肘全体を温めることで血行が良くなり、慢性的な痛みが和らぐ効果は期待できます。また、「サポーターをしている」という意識が働くことで、無茶な動きを控えるようになる心理的な効果(プラセボ効果も含め)も無視できません。
「激痛ではないけれど、なんとなく肘が重だるい」「冷房で冷えると痛む」といった初期段階や予防目的であれば、100均サポーターでも十分に役立つ可能性はあります。
バンテリンと100均の違いを比較して分かったこと
次に、ドラッグストアなどで1,500円前後で販売されている「バンテリンコーワサポーター」などの機能性サポーターと、100均製品を比較してみましょう。
見た目は同じような筒状のサポーターに見えますが、実際に使い比べてみると「技術の差」が歴然としていました。
最大の違いは「編み方の設計(テーピング理論)」です。
バンテリンなどのメーカー品は、単なる筒ではなく、部位によって編み方や伸縮率を変えています。例えば、肘の内側は曲げ伸ばししやすいように薄く柔らかい素材にし、外側や前腕部分はテーピング理論に基づいたラインを入れて、筋肉の動きをサポートする設計になっています。
| 比較項目 | 100均サポーター | バンテリン等(機能性) |
|---|---|---|
| 構造 | 単純な筒状編み | X字型テーピング編みなど |
| 圧迫力 | 全体的に弱い〜普通 | 部位ごとに計算された着圧 |
| 耐久性 | 洗濯でゴムが伸びやすい | 繰り返し洗濯に強い |
| 通気性 | 蒸れやすいものが多い | 吸汗速乾素材を使用 |
また、素材の質も大きく異なります。
100均のサポーターは綿やアクリル、ポリエステルの混紡が多く、汗をかくと蒸れたり、洗濯を数回繰り返すと口ゴムが波打ってダルダルになったりしやすいです。
一方、メーカー品はライクラなどの高機能繊維を使用しており、長期間使用してもフィット感が持続します。
価格差が10倍以上あるわけですが、これは単なるブランド料ではなく、「機能設計」と「素材の耐久性」に対するコストだと考えるべきでしょう。
日常生活で長時間着用し、しっかりと動きをサポートしてほしいならバンテリン、使い捨て感覚で短時間使うなら100均、というふうに、用途に合わせて選ぶのが賢い消費者と言えます。
ザムストと比較して100均製品に足りない機能

さらに本格的なスポーツ用サポーター、例えば「ザムスト(ZAMST)」のエルボーバンドと比較すると、100均製品との差はもはや「別物」と言っていいレベルになります。
ザムストは医療用装具メーカー(日本シグマックス)が展開するブランドであり、その製品は整形外科的な理論に基づいて設計されています。
テニス肘専用モデル(例:エルボーバンド)の最大の特徴は、「エルボーパッド」と「調整ストラップ」です。
パッドは、痛みの原因となっている短橈側手根伸筋などの腱を物理的に圧迫するためのパーツで、ゲルや樹脂で作られています。これを痛い部分の数センチ手首側に当て、ストラップでギュッと締め上げることで、筋肉の収縮パワーが腱付着部(肘の骨)に伝わるのを防ぐのです。
100均には絶対にない「調整機能」
100均の筒状サポーターには、この「締め付け具合を自分で調整する機能」がありません。
腕の太さは日によってむくみ等で変わりますし、プレー中はきつく、休憩中は緩くといった調整ができないのは致命的です。
また、筒状サポーターは激しくラケットを振ると遠心力でズレてきますが、バンドタイプはピンポイントで固定するためズレにくいというメリットもあります。
「テニスを続けながら治したい」「重いものを持ち上げる仕事がある」という方にとって、100均のサポーターは力不足であり、再発予防や悪化防止のためには、やはり数千円を投資してでもパッド付きの専用バンドを購入することを強くおすすめします。
また、肘への負担を軽減するには、サポーター選びと同時に「自分に合った扱いやすいラケット」を選ぶことも非常に重要です。
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テニス肘の治し方で100均が役立つ場面とは
ここまで厳しいことを言ってきましたが、では100均サポーターは完全に無意味で買う価値がないのでしょうか?
いいえ、決してそんなことはありません。適材適所で使えば、100均サポーターは非常に優秀な「サブアイテム」になります。
私が実際に活用して便利だと感じたのは、以下の3つのシチュエーションです。
- ① 就寝時の保温ケアとして:
ザムストのような強力な圧迫バンドは、血流を阻害するため寝る時には着けられません。しかし、肘が冷えると朝起きた時に痛むことがあります。
そんな時、締め付けの緩い100均サポーター(あえて大きめサイズを選ぶのもアリ)を着けて寝ると、朝の強張りや痛みが軽減されることがあります。 - ② 湿布の剥がれ防止として:
肘の外側は服と擦れやすく、湿布を貼ってもすぐに端から剥がれてしまいがちです。
100均サポーターを上から被せておけば、ネット包帯代わりになり、湿布の効果を長時間キープできます。汚れても100円なので気兼ねなく洗濯や買い替えができます。 - ③ クリームやオイルを塗った後の保護として:
消炎鎮痛クリームなどを塗った後、すぐに服を着ると薬剤が服についてしまいますが、100均サポーターを一枚噛ませることで服を汚さずに済みます。
このように、「治療」ではなく「ケアの補助」として割り切って使う分には、100均サポーターはコストパフォーマンス最高のアイテムと言えるでしょう。
キャンドゥなど各社のテニス肘グッズ在庫状況
実際に私の足で、ダイソー、セリア、キャンドゥの店舗を回って調査してみました。
結論から言うと、どのチェーンもラインナップに大きな差はありませんでした。基本的には「衛生用品売り場」または「スポーツ用品売り場」に陳列されています。
【主なラインナップ】
- 筒状サポーター: 白色や黒色のシンプルなもの。綿混素材が多く、肌触りは悪くありません。
- メッシュタイプ: 通気性を重視した薄手のもの。夏場には良いですが、圧迫力はさらに弱まります。
- テーピングサポーター: 編み方を変えて圧迫力を高めたと謳う商品も稀にありますが、医療用ほどの効果は感じにくいのが現状です。
在庫状況としては、やはり店舗数の多いダイソーがサイズ(S・M・L)や種類ともに豊富です。
キャンドゥやセリアは、おしゃれなデザインやカラーのものが見つかることがありますが、機能面では大差ありません。
購入時の注意点:サイズ選びは慎重に!
100均製品は試着ができません。パッケージの裏面に「ひじ周り〇cm〜〇cm」といった適合サイズが書かれていますので、必ず事前にメジャーで自分の肘周り(肘関節の少し上と下)を測ってから買いに行きましょう。
「なんとなくMサイズ」で買うと、きつすぎてうっ血したり、逆に緩すぎてすぐにズレ落ちたりして、結局ゴミ箱行きになってしまいます。
テニス肘サポーターを100均のテーピングで代用する
さて、ここからが本記事のハイライトです。
既製品の100均サポーターではテニス肘の「圧迫」機能が足りないとお話ししましたが、実は100均にはそれを補って余りある最強の武器が売られています。
それが「テーピングテープ」です。
自分で巻く手間はかかりますが、100均のテーピングを使えば、数千円の専用サポーターに匹敵する「痛みの緩和効果」を、たった110円で作り出すことができるのです。
私が実践している具体的な方法をご紹介します。
テニス肘へのテーピングは100均製品で代用可能
ダイソーやセリアの衛生用品コーナーやスポーツコーナーに行くと、様々な種類のテーピングが並んでいます。
テニス肘対策で選ぶべきは、「伸縮性のあるキネシオロジーテープ(筋肉サポートテープ)」です。白くて伸びない固定用テープ(ホワイトテープ)ではないので注意してください。
そして最も重要なのが「テープの幅」です。
25mm、38mm、50mmなどの種類がありますが、肘や前腕に使う場合は迷わず幅50mm(5cm)のタイプを選んでください。

なぜ50mmなのか?
細いテープだと圧力が一点に集中しすぎて皮膚に食い込み、痛みやかぶれの原因になるからです。
50mm幅であれば、筋肉を「面」で捉えてサポートすることができ、剥がれにくく、安定した圧迫力を得ることができます。
気になる品質ですが、確かに医療用メーカー品(ニトリートやピップなど)に比べると、生地が少し薄かったり、粘着剤の匂いが気になったりすることはあります。
しかし、短時間の練習や、半日程度の使用であれば機能的には十分です。
毎日貼り替える消耗品であることを考えれば、1巻数百円以上するメーカー品よりも、100円で買えるテープを惜しみなく使う方が、経済的にも続けやすいですよね。
100均リストバンドでサポーターを自作する方法
「毎回テープを貼るのは面倒くさい」「肌が弱くてテープは被れる」という方には、リストバンドを使った簡易サポーターの自作をおすすめします。
テニス選手の写真を見ると、よく手首にリストバンドをしていますが、あれは単なる汗止めだけでなく、手首を固定して衝撃を吸収する役割も果たしています。
しかし、テニス肘の場合、手首に着けるだけでは効果が薄いこともあります。
そこで試してほしいのが、「リストバンドを肘の下(前腕の太い部分)に着ける」という裏技です。
さらに効果を高める「圧迫パッド」の自作術
ただリストバンドを着けるだけでは圧迫力が足りません。
そこで、100均で売っている「化粧用スポンジ」や「消しゴム」、あるいは「丸めたガーゼ」などを、痛みのある筋肉の上(痛い場所から指2〜3本分手首側)に当て、その上からリストバンドを被せて固定してみてください。

これにより、高価なエルボーバンドに付いている「エルボーパッド」と同じような物理的圧迫(カウンターフォース)を生み出すことができます。
見た目は少し不格好かもしれませんが、家事をするときや、ちょっとした作業の時なら十分に役立ちます。
痛みに効くキネシオテープの正しい貼り方を解説
それでは、100均の50mm幅キネシオテープを使った、テニス肘に効く貼り方を具体的に解説します。
この貼り方は、筋肉の動きを助ける「サポート」と、痛みを散らす「圧迫」を組み合わせたものです。

| 準備するもの | 100均の伸縮テープ(幅5cm)、よく切れるハサミ。 ※貼る前に腕の汗や汚れを拭き取り、乾かしておいてください。 |
|---|---|
| 手順① テープのカット | 1. 長さ20cm程度のテープを1本(Aテープ) 2. 長さ15cm程度のテープを2本(Bテープ・Cテープ) ポイント: すべてのテープの四隅(角)をハサミで丸く切り落としてください。これで服に引っかかって剥がれるのを防げます。 |
| 手順② 筋肉サポート貼り | 腕を前に伸ばし、手首を手のひら側にぐっと曲げます(重要!)。 この状態で、Aテープを手首の甲側からスタートし、前腕の筋肉に沿って肘の外側(痛い骨の出っ張り)を通過するように貼ります。 テープは引っ張らずに、皮膚に乗せるような感覚で貼ってください。 |
| 手順③ クロス圧迫貼り | 肘を軽く曲げます。 痛みの中心点(押すと一番痛い場所)の上で、BテープとCテープが「X(バッテン)」になるように貼ります。 最重要ポイント: バッテンの中心が痛い場所に来るようにし、その中心部分を通る時だけテープを強めに(50%〜70%くらい)引っ張って、皮膚を凹ませるように圧迫します。テープの両端は引っ張らずに貼り付けます。 |
この「クロス圧迫貼り」により、痛みの発生源に局所的な圧力がかかり、手首や指を動かした時の痛みが驚くほど楽になるはずです。
ただし、痒くなったり赤くなったりしたらすぐに剥がしてください。また、お風呂上がりなど皮膚がふやけている時は剥がす時に皮膚を傷めやすいので注意しましょう。
サポーターの代用として結束バンドは使えるか
最後に、インターネット上でたまに見かける「結束バンド(インシュロック)やゴムチューブで腕を縛るとテニス肘が治る」という噂について、警鐘を鳴らしておきたいと思います。
これは非常に危険ですので、絶対に真似しないでください。
危険!血流障害と神経麻痺のリスク
プラスチック製の結束バンドや、細い紐、輪ゴムなどで腕を強く締め付けると、動脈や静脈を圧迫して深刻な血流障害を引き起こす可能性があります。
また、肘の周りには橈骨神経などの重要な神経が通っています。細いバンドで締め付けると、神経が圧迫されて指先が痺れたり、最悪の場合は麻痺が残ったりするリスクがあります。
テニス肘のサポーター(エルボーバンド)は、パッドを使って「面」で筋肉を圧迫するものであり、「線」で締め上げるものではありません。
もし100均グッズで代用するなら、結束バンドではなく、幅の広いマジックテープ式の「べんりベルト」や「万能ベルト」を選び、締め付けすぎないように注意しながら使用してください。
それでも、専用品の安全性と効果には遠く及びませんので、あくまで一時的な緊急避難措置と考えてください。

まとめ:テニス肘サポーターは100均と工夫で補う

今回は、テニス肘サポーターと100均製品の活用法について、かなり深掘りしてお伝えしてきました。
まとめると、ダイソーやセリアで売られている筒状のサポーターは、単体ではテニス肘の痛みを劇的に改善する力は持っていません。しかし、保温や保護といったケアの基礎部分では十分に役立ちます。
そして、100均の最大の武器は「50mm幅の伸縮テーピング」です。
正しい知識と貼り方を身につければ、110円のテープが数千円の医療用サポーターに匹敵する効果を発揮し、あなたの辛い痛みをサポートしてくれるでしょう。
まずは100均のアイテムとテーピングで様子を見て、それでも痛みが引かない場合や、本格的にスポーツを続けたい場合は、迷わずザムストやバンテリンなどの専用品への投資を検討してください。
そしてもちろん、痛みが強くて日常生活もままならない時は、我慢せずに整形外科を受診して専門医の診断を受けてくださいね。
自分に合った賢いケア方法を見つけて、一日も早く痛みのない快適な生活と、楽しいテニスライフを取り戻しましょう!


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